ドイツ語質問箱

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ページ 69 (681〜690)
Das Nibelungenlied ( 3-91 ) 引用
  2006/5/9 (火) 09:09:56 - Ssai-to - No.1147133396
お願いします。

3 Aventiure: Wie Siegfried nach Worms kam

91 Schilbung und Nibelung empfingen Siegfried sehr zuvorkommend. Auf
allgemeinen Beschluss hin forderten die jungen, edlen Fuersten ihn auf,
den Schatz unter ihnen aufzuteilen. Sie drangen heftig in ihn, und
schliesslich willigte der Herr ein.


シルブンクして ニベルンク
ジークフリート 歓迎し
丁重至極 出迎えり

衆議に決し 申し出で
若々しくも 高貴なる
第一人者の 彼の二人
ジークフリート 仲間にて
是れなる宝 分かたむと

彼ら頻りの 持ち掛けに
ジークフリート 彼の君も
ついには承知 なさりけり


(1) …edlen Fuersten ihn auf, den Schatz unter ihnen aufzuteilen.
のところの zu 不定詞句の , は必要不可欠ですか。
(2) Sie drangen heftig in ihn, und… の in ihn を in ihm としたら
誤りですか。

返信1 返信-1
 2006/5/12 (金) 09:21:13 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1147133396.1
こんにちは。返信が遅くなりました。

>(1) …edlen Fuersten ihn auf, den Schatz unter ihnen aufzuteilen.
> のところの zu 不定詞句の , は必要不可欠ですか。

新正書法では、主文と従属文(ここではzu不定詞句)の区切れが明確な場合には Komma
は省略できることになっています。口でいう限りでは、Komma の有無に関わらず、相手に
一番的確に言いたいことが伝わるように適当な“間”を置きながら話しますので区切れが不
明瞭になることはありません。しかし、書かれた文の場合、Komma や Punkt などの句点
がないと、読む人に不必要な混乱を与えることになりますので、「文を明確にし、その文
の持つ情報が正しく伝達される」ために、句点をうまく使わなければなりません。
今回の箇所では、Komma を省略してしまうと、

[...] forderten die jungen, edlen Fuersten ihn auf den Schatz [...]

分離動詞 auf|fordern の前つづりの auf が、zu不定詞句の中の目的語 den Schatz と並
んでしまい、あたかも auf den Schatz (その宝の上に〜) という句を形成しているかの
ように見えてしまいます。もちろん文の構造を考えると、解釈はおのずと見えてくるので
しょうが、たとえ母語話者でも区切れがあいまいな文章は解釈に一瞬困るものです。こう
いう現象(こういう区切れがはっきりしない文)のことを「袋小路文(迷路文)」といい
ます。日本語の例ですと、

「わたしは交差点で迷子を助けた高校生をほめた」

文は左から右に読みますので、まずはじめは「わたしが交差点で迷子を助けた」と解釈し
ます。ところが、途中で「高校生をほめた」が登場するので、先の「わたしが迷子を助け
た」という解釈をいったん解体しなければなりません。そして「交差点で迷子を助けたの
は高校生であり、わたしはその高校生をほめた」という解釈を再構築しなければなりませ
んね。このような袋小路文を避けるには、

「わたしは、交差点で迷子を助けた高校生をほめた」

というように「わたしは」の直後に読点を置けばよいので、ドイツ語の場合にも「文の明
瞭化」のために句点をおきます。

> (2) Sie drangen heftig in ihn, und… の in ihn を in ihm としたら
> 誤りですか。

dringen という動詞は「(障害物などにめげず)推し進める」というのが語義です。そこ
から in という前置詞句を伴って、「AをBの中へと強く押し込む」という意味になり、
Bがヒトの場合には「Bを強く説得する」などの意味が生じます。ドイツ語では "in B"
という場合、それが「Bの中へと(中へ向かって)」という「方向を持った動き」を表す
ときには「in は4格支配」であると決まっています(一部、方言ではこのような格支配
が標準ドイツ語とはずれているものもありますが)。in の他、an, auf, hinter, neben,
unter, ueber, vor, zwischen という前置詞が「方向を持った動き」で4格支配、「その
場にある静止状態」で3格支配という【3・4格支配】という概念で説明されます。

静止: Doch, der Ball war im (in dem) Tor gewesen! 「いや、あのボールは
ゴールしていたぞ!」(3格支配)
動き: Er hat den Ball dreimal in einem Spiel <u>ins (=in das) Tor geschossen.
「彼はハットトリックを決めた(一試合で3ゴール決めた)」

ですから、in ihn dringen で、「(強引に説得するなどして)自分の意見を彼の心の中
へと押し込む」ということで、in ihn のほうが適切であると思われます。

返信2 返信-2
 2006/5/15 (月) 08:34:38 - Ssai-to - No.1147133396.2
御説明を有難う御座います。解りました。

訳出の方は良いということにして頂きまして、
次へ参ります。

初めまして 引用
  2006/5/9 (火) 23:06:34 - saku - <メール送信> - No.1147183594
初めまして 私はドイツ語を今初歩的なものをしてますが
中々うまく語訳ができ無いので良かったらメールで個人的に
教えてくれる方を探してます。本当にちょっとした文とか・・
どういうときに使う単語とかですが・・良ければメール
よろしくお願いします。

返信1 返信-1
 2006/5/12 (金) 09:37:26 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1147183594.1
こんにちは。当サイトの管理人の田中です。
その後、どなたから文通のなどの申し出はありましたでしょうか?
もしよろしければ、この掲示板(ドイツ語質問箱)に分からない点があるたびに書き込み
をしていただいても構いませんし、個人的に私にメールしていただいても構いません。そ
のときの都合によるため、あまりスピーディなやり取りはできないと思いますので、他の
方とのやり取りの合間の補助的な手段としてでもご活用いただければと思います。
mail@daisuki-doitsu.info

Freundの使い方について 引用
  2004/9/16 (木) 21:47:18 - コロ - No.1095338838
はじめまして、Freundの使い方についてわからない部分があるので
お教えいただけましたら幸いです。

「mein Freund」と言ってしまうと「私の友だち」ではなく「恋人」の意味に
なってしまうということはドイツ語を習い始めの頃に教わったのですが、
例えば「親友」という意味合いで「Er ist mein bester Freund.」
と言うことはできるのでしょうか?それとも「複数いる恋人の中で、一番の恋人」と、
誤解されてしまうのでしょうか?
特にmeinを付けずに「Er ist der beste Freund.」という方が普通なのでしょうか。

間の抜けた質問かもしれませんが、よろしくお願いします。

返信1 返信-1
 2004/9/20 (月) 21:30:53 - 田中雅敏 - <mtanaka@hiroshima-u.ac.jp> - No.1095338838.1
こんにちは。返事が遅くなりました。数日間、出張で留守をしていました。

そうですね、通常、異性のことを指して "mein Freund / meine Freundin" というと、
「恋人(ボーイフレンド・ガールフレンド)」という意味になります。「恋人」という
意味にとられてしまうのを避けるには、"ein/e Freund/in von mir" という言い方を
すれば良いのです。そうすると、「たくさんいる友達の中の1人の友人」ということに
なります。ein/eine という、「ある・ひとつの」という意味を持つ不定冠詞をうまく
使ってください。

さて、「親友」という表現についてですが、"best" を使うときに注意してほしいのは、
これは「最上級」と呼ばれるものだということです。つまり「最善の、最高の、最愛の、
最大の、最小の、最長の、…」などなど、「世の中で一番○○なもの」ということを
表す表現で、これらは「形容詞の最上級」と呼ばれます。この「最上級」の特徴は、
あくまでも世の中においてただ1つしかないということです。日本で一番高い山は
富士山ですし、一番大きな湖は琵琶湖です。日本に2つとありません。これは類推的に、
世の中に太陽が1つしかなく、月もひとつしかない、ということと同じです。これら
「唯一的なもの」には定冠詞(der, die, das など)を付けることになっています。
文脈がどうかによらず、話し手にも聞き手にも「唯一的なもの」はいつでも「定まった
対象物」だからです。そこで「ベストフレンド」は der beste Freund von mir /
die beste Freundin von mir という形で表しましょう。さきほどの "ein Freund
von mir" のときと同じように、「私の」という部分を "von mir" で表せばよいです。
→ "Er ist der beste Freund von mir."(彼は私の一番の親友だ)
「一番の親友」は通常は1人しかいません。もし「親友」ということだけを伝えた
ければ "Er ist ein guter Freund von mir."(彼は、私の良き友だちの1人だ)と
なります。
※ただし、日常的には、コロさんが書かれている "mein bester Freund" も「私の
親友」という意味で使われます。

従って、
 >「Er ist mein bester Freund.」
これで結構です。
 > 「複数いる恋人の中で、一番の恋人」と、誤解されてしまうのでしょうか?
「恋人」は "Freund/in" という一語で表されるのであって、"best" が付くとそれは
「恋人」ではなく「一番の親友」という意味です。そもそも、恋人が複数いるというこ
とは常識的には考えにくいので、そのような誤解はあまり起こりにくいと思われます。
(田中)

返信2 返信-2
 2004/9/22 (水) 02:31:13 - コロ - No.1095338838.2
とても丁寧に解説していただいてありがとうございました!

そうですね、落ち着いて考えてみれば最上級なのだから文法的には
定冠詞をつけなくてはいけませんでした。
でもmein bester Freundも使われることがあるのですね。
大変参考になりました。

現在は独学のため、周りに聞ける人がいないので
参考書でわからないとつまづいてしまうんです。
これからも調べてわからない部分があったらご教授ください。
本当にありがとうございました!

返信3 返信-3
 2006/5/9 (火) 17:08:46 - Shinji - No.1095338838.3
ein Freund von mir と einer meiner Freunde はどう違うのですか。Google では前者が後者の 10 倍近くありました。英語の a friend of mine と one of my friends に対応すると思いますが、使い分けはあるのでしょうか。

返信4 返信-4
 2006/5/12 (金) 09:30:51 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1095338838.4
> ein Freund von mir と einer meiner Freunde はどう違うのですか。

この形ですと使い分けはないでしょう。どちらも同じ意味になります。
ただし、結果的に同じになるだけであって、指し示し方は前者と後者で違います。
前者は [ein Freund [von mir]] という構造で、後者は [einer [meiner Freunde]] とい
う構造に分解できます。前者の von mir も、後者の meiner Freunde も(片方は前置詞
句、片方は2格名詞句という違いはありますが)「〜の」という所有関係を表しているの
はご承知のとおりです。すると、前者は「私に属するものの“集合”のうち、一人の友達」
を取り出しているのに対し、後者は「私のたくさんいる友達という“集合”の中から、ある
一人」を取り出していることになります。どちらも最終的にはあるひとつを取り出してい
るのですが、その取り出す集合(取り出したい対象のはいった“袋”)が違っています。

仮に、上記の2つの表現の Freund を alt (古くからの) という形容詞で修飾してみます:

(a) ein alter Freund von mir
(b) einer meiner alten Freunde

(a) のほうは、“わたし”には「古くからの友達」はただ一人しかいないかもしれません。
しかし (b) のほうは、“わたし”には「古くからの友達」は複数人おり、今回はその中か
らある一人を取り出した、、、ということになります。

ドイツ語の音素について 引用
  2006/5/6 (土) 02:39:25 - Shinji - No.1146850765
こんにちは。

Anthony Fox (1990) によると、ドイツ語の [pf] と [ts] は pfropf や zwei など語頭
で子音連続を形成できるので単一の音素と見なすのが良いが、[t∫] はほとんど語頭に立
たずまた他の子音ともつながらないので音素の連続 /t+∫/ と見なすのが良いとありま
す。一方、音素 /t∫/ を立てる説明も多く見かけます。これについてどう考えますか。
(Anthony Fox. 1990. The Structure of German. Oxford University Press. ISBN
0198158211. 日本語訳: 福本義憲訳, ドイツ語の構造, 三省堂. ISBN 4-385-35444-8)

http://en.wikipedia.org/wiki/German_phonology#Fortis-Lenis_Pairs では、硬音
(fortis)・軟音 (lenis) の対として、/p-b/, /t-d/, /k-g/, /s-z/, /∫-3/ が挙げられ
ています。北部の無声・有声の対立と、南部の有気・無気の対立を含めた言い方です。一
方、/f-v/ は、/v/ が常に有声音なので、硬軟の対ではないと書いてあります。しかし形
容詞 brav を考えると、/f/ と /v/ を組にするのが自然です。これについてどう考えま
すか。

返信1 返信-1
 2006/5/7 (日) 22:48:43 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1146850765.1
こんにちは。
単一の音素かどうかを調べるテストに Opposition というのがあります。これは「代替可
能性」を見るもので、いわゆる Ersatzprobe です。最小限に交代可能な音素の部分を単
一の(異なる)音素であると見るテストです。/pf/, /ts/, /t∫/ がそれ以上分解して他
の音素と代替不可能であれば、それらはその形でセットであり、それ以上は分解できな
い、つまりそれで単一音素だということがわかります。
 なお、/t∫/ はもともとドイツ語にはなく、外来語に見られる音のようですので事情が
違いますが、/pf/ と /ts/ が単一の音素であることは、歴史的にも見てとれますのでご
紹介します:
古高ドイツ語 (Althochdeutsch) の成立時、それまでのゴート語やアングロサクソン語な
どの古ゲルマン語からの音韻変遷が起こりました。【第二次子音推移】ないしは【古高ド
イツ語音韻推移】と呼ばれるものです。この子音推移では、pp → pf, tt → tz, kk → ch
などの子音重複に関する音韻推移が起こっています。
(例)<アングロサクソン語> appel → <古高ドイツ語> apful /pf/
   <古ザクセン語> settian → <古高ドイツ語> setzen /ts/
   <古ザクセン語> wekkian → <古高ドイツ語> wechan
/pf/ や /ts/ が、歴史的には二重連続子音から派生したものだということを考えると、
こえはこれ以上分解できない、これで単一の音素だということになります。
 /t∫/ はゲルマン語には本来はなかった音のようですので(例:Deutsch はラテ
ン語の theodiscus から来ている)、この観察ですと /t∫/ はどのようになるのかちょっ
と分かりませんので、Ersatzprobe のほうもやってみます。
 Pflock --- Block
 Pflug --- klug
 Pfropf --- Tropf --- trotz
/pf/ はこれ以上分解した形では代替不可能です。"Ptlock" とか "Trosf" など、/p/ と
/f/ は分解できません。従って、/pf/ は単一音素であるといえます。/ts/ も同様。
 rutschen --- rufen
 deutsch --- Deut
/t∫/ もこれ以上小さく分解して何かと代替可能というわけではなさそうです。
 一応、私としては、/pf/, /ts/, /t∫/ はいずれも同じ Affrikaten (破擦音) の単一音
素であると考えています。

/f/ と /v/ については、私も同意見で、対で考えてよいと思っています。
弁別素性 (distiktive Merkmale) としては、
  /f/: [+labial, +frikativ, -stimmhaft]
  /v/: [+labial, +frikativ, +stimmhaft]
で、有声と無声の対立を認めることができると思います。その具体例としては、挙げられ
ている brav --- ein braves Kind や、Motiv --- Motive
など。
よろしくお願いします。

返信2 返信-2
 2006/5/8 (月) 11:34:56 - Shinji - No.1146850765.2
ありがとうございます。du rutschst は /rUt∫st/ ですか。発音しづらいですね。また質問があります。denken の二つの e は [ε] と [∂] ですが(変な字ですみませんが、e の逆さです)、これらは相補分布なので、つづり通りに同一の音素と見なしたり、見なさなかったりします。これについてはどう考えますか。Danke の e は、つづりからすると [ε] よりむしろ [e:] と相補的だと思うので、独立させるほうが良いと思う一方、[∂] は対応する長母音が無いという点で例外的で、異音と見なすほうが美しいとも思います。もう一つ、ドイツ語の辞書を見ると、外来語には元の言語の発音が載っていますが、実際に維持されているのでしょうか。フランス語の鼻母音を本当に発音しているのですか。日本語では、外来語も必ず日本語化されますが。また、Dschungel の [dZ] は有声破擦音で例外的ですが、定着して一つの音素になったのでしょうか。

eindenken 引用
  2006/5/5 (金) 03:06:29 - Schiri - No.1146765989
こんにちは、

辞書に載っておらず、正確な意味がわからない単語があり、いくつか想像は付いているんですが
困っています。まず文を:

fuer mich ist es mittlerweile leichter Japanisch zu sprechen, als es zu
schreiben, oder zu lesen. Hum, ja, vielleicht ist es fuer Europaeer deshalb
schwerer, Japanisch zu lernen, weil wir uns erst in das Zeichensystem eindenken
muessen

タイトルにも書いたeindenken なんですが、この形では辞書に載っていませんでした。でもnet
検索にかけると結構でてきたのですが、割と使われる頻度は低くはないのですか?

einの項を調べると、目に付いたのがsich einleben 「住み慣れる」でした。これを参考にし
てここの部分は「文字体系に考え慣れなければならないので」でいいのでしょうか?
Zeichensystem がイマイチ訳しづらかったんですが、何が適当な訳でしょうか?

よろしくお願い致します。

返信1 返信-1
 2006/5/6 (土) 15:28:57 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1146765989.1
こんにちは。

> タイトルにも書いた eindenken なんですが、この形では辞書に載っていませんでした。

私も手元の辞書をいくつか見てみましたが、たしかに載っていないようですね。でも、一
冊だけ(Duden: Das grosse Woerterbuch der deutschen Sprache)、sich eindenken が
載っていました。

ein|den|ken, sich <unr. V.; hat>: sich vertraut machen, sich geistig aneignen;
sich hineindenken

ここに sich hineindenken が類義語として載っています。
そこで、他の辞書を見てみますと、たしかに eindenken は載っていなくても
hineindenken は載っています。ein- という接頭辞(ここでは分離前つづり)は、hin-
(こちらから向こう側へ)と her- (向こう側からこちら側へ)というものと組み合わせて
hinein-, herein- となるのはご存知のとおりです。

> でも net検索にかけると結構でてきたのですが、割と使われる頻度は低くはないのです
> か?

hineindenken を載せている辞書は eindenken は同義語なので敢えて載せていないのか、
それとも hineindenken のほうが(本来は)正しく、eindenken は口語でよく使われてい
るだけなのか、ちょっと分かりませんが、ネット上で使われている eindenken は
hineindenken と同じ意味で使われているはずなので、hineindenken はたいていの辞書に
も載っている語なのですから、eindenken も使用頻度が低くはないということが言えるか
もしれません。

> ein の項を調べると、目に付いたのが sich einleben 「住み慣れる」でした。これを
> 参考にして

前つづりの ein- は、「慣れる」という意味合いがあるわけではなく、基本は ein- は
in と同じですので、「〜の中に(向かって)」というのが語義です。
sich einleben の場合、「ある環境(新しい住環境など)に自らを入れて暮らしていく」
ということで、その場合、新しい環境に自分をうまく入れることができた状態が「住み慣
れた状態」だということです。他にも ein- には「ある方向への逸脱 (einbiegen な
ど)」や「破壊 (einschlagen など)」などと説明した辞書の記述(用法の分類)がありま
すが、ある路線Aから途中で路線Bへと“入”ればそれは「逸脱」を意味でき、またある物
体を“叩き込”めば、その物体は壊れるでしょう。ひとつの形態素 ein- にあまりたくさん
の語義を用意するのも不自然なので、出来る限り ein- の本質的な役割をまとめようとす
ると、結局は「〜の中に(向かって)入れる/入る」という語義に行き着くのではと思い
ます。(これは、別に、辞書の記載事項を批判するものではありません)

sich eindenken の場合も、“ある事柄に対して自らをその中へと入れ込む”(身を入れて
考える、深く思考をめぐらす)ということを意味しているはずです。その状態が恒常化す
れば、それはその事柄に“慣れた”“熟達した”ということにもなります(→ sich einleben
のように)。ですから、実際には、お書きになっているように「考えて慣れていく」とい
う解釈で良いと思います。元の語義と実用上の解釈をそれぞれおさえておけばよいと思い
ます。

> Zeichensystem がイマイチ訳しづらかったんですが、何が適当な訳でしょうか?

これは、(アルファベート体系ではない)かな・カナ・漢字の文字体系のことを指してい
ますので、たしかに「文字体系」としか訳せませんね。単純に「文字」と訳してしまって
も良いかもしれません。
→「(日本語の)文字に集中してこれはこの文字で、こっちはこの文字だ、、、と深く確
認しながら読まないといけない」(sich in das Zeichensystem eindenken)
でもまぁ、「文字体系」で意味は完全に理解できます。

返信2 返信-2
 2006/5/8 (月) 03:47:37 - Schiri - No.1146765989.2
ありがとうございます。

ein- 「入れる」という単純な意味から意訳されて「慣れる」ということになっていたんです
ね。 

シンプルな単語ほどいろいろな可能性があって、なかなか意味を汲み取るのが難しかったです。
でも元の語義とそれの解釈の仕方を説明していただき大変よく理解出来ました。

またよろしくお願いします。

Das Nibelungenlied ( 3-90 ) 引用
  2006/5/4 (木) 12:25:06 - Ssai-to - No.1146713106
お願いします。

3 Aventiure: Wie Siegfried nach Worms kam

90 Er ritt so nahe an sie heran, dass er die Helden und sie ihn sehen
konnten. Einer von ihnen sagte; "Hier kommt der starke Siegfried, der
Held aus Niederland." Es waren sehr merkwuerdige Dinge, die Siegfried
bei den Nibelungen wahrnahm.


彼すぐ近く 彼らへと
馬進めれば 彼彼ら
彼ら彼をば 見分け得り

一人の男 声上げり
「 やよや来たるぞ 兵(つわもの)の
ジークフリート かの勇士
ニーデルラントの 邦土から 」

不思議なること いろいろと
ジークフリート 彼らはの
ニベルンクのこと 気が付きぬ


※ > Es waren sehr merkwuerdige Dinge,… のところは、
 Es = Dinge だと思うのですが、数の一致には拘らなくて
良いのですか。( この辺はずーっと以前、一度お伺いした
ような気もするのですが、すみません。 )

返信1 返信-1
 2006/5/6 (土) 15:28:36 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1146713106.1
> ※ > Es waren sehr merkwuerdige Dinge,… のところは、
> Es = Dinge だと思うのですが、数の一致には拘らなくて
> 良いのですか。

この構文は【関係代名詞表現】の一種で、"Es ist A, der/die/das ..."(「...するのは
Aだ」)という構文です。この場合の関係代名詞の【先行詞】は es で、そこが普通の関
係節とは違うところです。(英語の "It is A that ... と似ている)

今回問題となっている文を、普通の関係節として解釈してみると「それは、ジークフリー
トがニーベルンゲンの国で経験したとても不思議な事柄だった」というようになり、
ちょっと意味が通りません。この場合には、むしろ、ジークフリートがニーベルンゲンの
国で男たちと出会った話はすでに登場しているのですから
(参考) Es waren sehr merkwuerdige Dinge.
だけで十分でしょう。es はそもそも直前までの状況すべてを受けているわけですから、
さらに関係代名詞で修飾する理由はありません。

そうではなくて、今回の文は、「ジークフリートがニーベルンゲンの国で経験したのは、
とても不思議な事柄だったのです」というように、
 es = [die Siegfried bei den Nibelungen wahrnahm]
と解釈する必要があります。この構文では、es は【関係代名詞の先行詞の es】と呼ば
れ、関係節はこの es にかかります。しかし、形の上では述語名詞の [sehr
merkwuerdige Dinge] と性・数が一致するという特徴があります。ちょっと変則的な「二
段構え」になっていますのでご注意ください。

es の実際の内容である [die Siegfried bei den Nibelungen wahrnahm] は形の上では述
語名詞に一致したものになっている(この文の関係代名詞である die は複数形4格)の
で、動詞も複数形にあわせた変化になります。

他にも、
"Es werden bald bessere Zeiten kommen" 「やがてもっとよい時代が来るだろう」
のように、【文法上の(形式上の)es】が立てられている場合も、動詞の変化は【実際上
の主語(ここでは bessere Zeiten)に応じたものになります。

以上のように、「Es (定動詞) 1格名詞」という構文になっているときは、es には定動
詞の人称・数変化を決める力はなく、1格名詞(=述語名詞や実際上の主語)のほうにあ
わせて動詞が変化するということにご注意ください。

返信2 返信-2
 2006/5/6 (土) 16:15:19 - Ssai-to - No.1146713106.2
解りました。では…

> 不思議なること いろいろと
> ジークフリート 彼らはの
> ニベルンクのこと 気が付きぬ

を、

ジークフリート 彼らはの
ニベルンクのこと 識るところ
数奇のことに ありたりつ


として見ましたが、良いですか。

返信3 返信-3
 2006/5/7 (日) 22:50:00 - 田中雅敏 - <mail@daisuki-doitsu.info> - No.1146713106.3
素敵な訳だと感じました

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